1999年の論考文「アメリカのムスリム対アメリカのユダヤ人」で、合衆国のユダヤ人は、クリスチャンのユダヤ人嫌いからムスリムのそれへと、懸念を向け直す必要があると、私は論じた。
本当の現在の危険は、親イスラエルのクリスチャン連合では決してなく、熱狂的に反セム的なムスリム・アラブ青年協会である。ジェリー・ファルエルではなく、シェイフ・オマール・アブデル・ラーマンである。非常に最悪でも、ユダヤ人を改宗したいと望む人々ではなく、自由な全ての手段で害をなす意図のある人々である。既に暴力的な意図で活動してきた人々、そして、もし調べられないならば確かに再びそうするであろう人々である。
小さいが生き生きとしたムスリムの憎しみの例には、ボルティモア郡の学校制度と2006/07年度の暦に関して、最近起こったことに留意せよ。本項目を率いる「ユダヤ祝日をターゲットにするムスリム集団」という題目の下、ルイス・ロヴィオによる報告が『タウソン・タイムズ』紙にある。
イード・アル=フィトルとイード・アル=アドハーという二つのイスラーム祝日を追加することを巡り、学校制度とボルティモア郡ムスリム協議会の間で、三年近くの緊張の後、2007/08年度のカレンダー草稿は、再びイスラーム祝日を含めていない。しかしながら、地区の全学校がその日々に閉鎖されるだろうことを意味して、二つのユダヤ祝日のロシュ・ハシャナーとヨム・キプールを列挙している。
しかしながら、暦委員会は、ムスリムの生徒と教師がムスリム祝日に免除されることと、もしその日々がキャンセルされるべきならば、決まった欠席人数をモニターするよう許すことに同意した。
ボルティモア郡ムスリム協議会の会長バッシュ・ファローンは、「人種プロファイリング」であり、ユダヤ祝日の必要性を決定するのに用いた統計を引き継いでいないと、学校理事を非難することで応答した。さらに彼は、学校理事にユダヤ祝日を落とすよう要請し、もし学校理事が彼の要求を拒絶したならば、法的行為を排除しないであろうと述べた。
ボルティモア・ユダヤ協議会の執行役員アーサー・エイブラムソンは、ファローンの行為を「ボルティモア郡のムスリムとユダヤ人の間で、事実上の戦闘行為を行う試み」だと名付けた。「これは、学校地区の最高の利益とも、生徒達とも、何ら関係がない」。彼は、ユダヤ祝日を取り除く試みを「宗教差別」だと呼んだ。また彼は、ユダヤ祝日に閉鎖することは、純粋に経済的なものだと描写した。律法遵守のユダヤ系教師達のために代理教員を雇うことは、あまりにも費用がかかると理事が見出した事実のためである。
[コメント]これは、私がしばらく前に「アメリカのユダヤ人の黄金時代の終わり」と論じてきた、もう一つの主導的な指標である。
(2006年6月7日記)
2006年6月14日追記:ボルティモア郡の学校理事の8名は、昨日、全会一致で2007/08年度の学校暦の草稿に承認を投じた。ムスリム祝日には休日とならないことを意味する。