パレスチナ自治政府とハマスの間に根本的な相違はないと論じている我々にとって、ロシア・テレビ局のRT(訳者注:以前の番組名は『今日のロシア』)で今日サラム・ムサフィルがしたマフムード・アッバースのインタビューは、有益な確証となっている。この点で鍵となる三箇所を太字で示した。
RT: 今日、パレスチナ抵抗の他方のハマスは、軍事解決よりも政治解決にますます傾いています。その移行にお気づきでしたか?
RTで今日インタビューされたマフムード・ アッバース
MA: はい、気づいていました。その上、それは我々が合意したものです。多数のハマス・メンバーがこの立場を支持しています。それはカイロ会議の間に合意したものですし、数ヶ月前のイスラーム諸国会議機構のサミットで、パレスチナ人民は非暴力抵抗の権利を有すると再確認したものです。我々は交渉過程に戻っています。平和的解決が唯一の選択だとは考えない、軍事闘争を排さないと言い続けている者もいますけれども、この点で我々とハマス指導者との間に不一致はありません。ですが、この話全部は合衆国とエジプトに支援されたカイロ会議で止みました。今やこれはハマスの公的立場です。違うことを言っている風変わりなハマス・メンバーに留意しないで…。
RT: 欧州連合は、ハマスをテロ組織リストから外すという動きを考慮中だと言われています。これは、ハマスが率いる政府を合法化する試みかもしれないとお考えですか?
MA: 私はそう思いません。最近の展開後、ハマス政府が合法だと認知されるかもしれない機会が非常に高いのです。もしハマスが停戦に関与し、平和的な大衆抵抗に固執すると公約するならば、彼らの政策と我々との間に大きな相違は見られません。この場合、テロ組織だと彼らにレッテル貼りする必要はないのです。
RT: ですが、ファタハはロケットでイスラエルをターゲットにしませんでしたよね…。
MA: 我々もハマスもしませんでした。もはやしません。第二次インティファーダの後、武装抵抗を放棄する決意をしました。そして、全く率直にお話させてください。いささかなりとも、我々は武装抵抗を始めたくはありません。ハマスは同じことを言いました。えぇ、過去には衝突がありましたが、彼らは止めてしまいました―そして、アッラーにそのことで感謝しております。
もちろん、三つの太字の各発言において、ハマスがファタハの非暴力アプローチを採択したのであって、その逆ではないとアッバースは強調した。だが、見る目のある誰にとっても、これは明らかに誤りである。インタビュアーでさえ、ハマスはイスラエルをロケットで攻撃し続けていると、アッバースがひどく否認している事実を指摘している。
私はここで本当のメッセージを理解している。ハマスが「武装抵抗を放棄する」決意をするという道でファタハに加わったのではなく、全くその逆だということだ。両者とも暴力を終止する振りというゲームをしていて、ハマスと同様にアッバースは捨て去ってはいないのだ。(2013年3月15日記)