オランダの政治家ヘルト・ウィルダースが、ヒトラーの『我が闘争』の類似としてコーランを提示することが期待される映画の上映が近づくにつれ、彼が既に出した論点は、他に誰がこの比較をしてきたかを思い出す価値がある。そうだ、近年では、右派には全く共通のテーマとなっている。例えば、フォックス・ニュースの司会者のビル・オライリーが、2002年に自分の番組でそうした。
しかし、本当に興味深い比較は、ウィンストン・チャーチルのものである。順番を逆にしてそうしたのであるが。『第二次世界大戦』という6巻本の第1巻の最初の部分「戦争から戦争へ」の50ページに出てくる。第4章では、『我が闘争』を詳細に調べることを含めて、アドルフ・ヒトラーを扱っている。チャーチルが、「信仰と戦争の新たなコーラン:仰々しく、多弁で、まとまらないが、メッセージが意味深長だ」と呼んだものである。
[コメント]これは逆効果だと思うので、私はその比較に同意しない(そして、イスラームあるいはコーランの禁止という考えも拒否する)。ムスリムの宗教や経典の理解は、潜在的に柔軟性があるので、そういうことは起こらないだろうし、必要もない。とはいうものの、チャーチルの引用は、コーランに対する、否定できないほど深く感じられた西洋の敵意を指しているということだ。