『季刊中東』誌へようこそ。重要かつ興味深い主題に関して、このページで説得力ある分析が書かれ、全てが明快で直接的なスタイルで提示されていると思ってくださることを希望し、信じております。
私共のテーマ事項は、二つの広大な範疇である向こう(中東)とこちら(合衆国)に分けられます。
向こうとは、モロッコからアフガニスタンまで、スーダンから中央アジアまでの地域を意味します。アラブ・イスラエル紛争、イラクとイランの政治条件、不気味に迫る石油市場がアメリカ生活であまりにも大きいので、これらの話題に定期的に留意を捧げます。地理的に、これは地中海からペルシャ湾までの地域の強調へと翻訳されます。同時に、北アフリカのようなしばしば無視された地域を含めた中東の全てをカバーします。多くの場合、トルコは欧州の一国である反面、私共は中東の統合部分としても見なします。南コーカサスや中央アジアと中東の、深い連携の地域も無視しないことを確信しております。
メインでは、中東の現代の諸問題をカバーしますが、歴史的かつ主題的にアプローチすることを考えています。と言いますのも、過去に根拠づけることのみが、現在の出来事を適切な文脈で位置づけられるからです。中東生活の情熱であり陥穽でもある政治は私共の大黒柱で、国内政治の優位を信じつつ、国際関係と同時に国内政治にも留意を捧げます。後者(国際関係)については、安全が特に大きく圧倒的な地位を提供します。冷戦終焉と共に、中東は世界で最も軍事化した地域になっています。欧州とアフリカとアジアの旋風に位置し、当該地域で持続中の敵意は、その内外で多くの厄介事の前兆となる新たな軍事技術に参加しました。私共はまた、中東の公共生活に影響する多くの文化問題に自ら関心を持ちます。これらの中で、宗教、特にイスラームに格別な留意を捧げます。最終的には、実践者と分析家同様に、有益な経済情報を提供する計画です。
こちらとは、合衆国を意味します。この外部役者に集中します。部分的には、私共がアメリカ人だからです。そしてまた、部分的には、この強調が、ワシントンは中東にとって断然最も相違をなす外部の首都だという信念を反映するからです。確かに、欧州、ロシア、南アジア、東アジアの全てが、特に経済領域で重要な役割を持っていますが、クウェート危機とアラブ・イスラエル和平プロセスが、戦争と平和における合衆国の尽力のみが決定的な相違をなし得ることを思い起こさせるにつれ、もし状況が変化すべきならば、変えるのは私共でしょう。
あるがままの歴史の再案である季刊誌と相違をなすと確信して、私共はこのジャーナルを始めます。政策形成者から学部生まで、ジャーナリストから学術専門家まで、中東に関心のある人々は、私共が提供を希望する、最新の情報や洞察に満ちた解釈を必要とします。ここで発表された論考文を新たな知見で実験し、討論を引き起こし、議論の基本路線を樹立し、調査項目を設定すべきです。結局、政治手腕の実際的な諸問題に耐える最高の学術をもたらすことによって、政策がなされる知的環境に影響を及ぼす抱負を持っております。
急き立てられた政策形成者とスタッフは、役立つ読み物や政策提言のために、しばしば季刊ジャーナルに向かいます。この資格で、ジャーナルは政府が取る立ち位置を形成する助けをします。
しかし、なぜこのジャーナルがこの時期に?既に多くの中東専門の季刊誌があるではないですか?実際にありますが、私共の見地とは根本的な方法で違っています。第一に、それらのどれも、明白なアメリカの権益という見地から当該地域を見ていません。第二に、程度の差はあっても、大半のアメリカ人の見解や一ダース以上の政権に及ぶ気長な合衆国政府の諸政策を、それらは拒絶します。多くは、本国にとって敵対的な諸国や組織に同情する傾向さえあります。
この特徴が誇張されないように、これらの点を考慮してください。唯一の例外を伴い、1948年以来、アメリカの大統領の全てが、イスラエルとの強く深い関係から合衆国に生じる利便について、力強く語ってきました。しかし、中東に関して現存する季刊ジャーナルは、この絆を見くびり、義務として提示しつつ、定期的に論文を発行します。アメリカ人の大多数が考える方法とは反対に、その内容はしばしば、とりわけ、シオニズムは帝国主義の人種差別的な派生だと見なす中東事情の一見解を宣伝し、イスラエルのみをパレスチナ難民問題の起源かつ固執だと責め、独立したパレスチナ国家を平和と安定を保証する手段として描き、パレスチナ解放機構やハマスを含むテロ組織に犯された略奪行為の長い記録に謝罪するのです。
同様の分裂が、他の諸問題に関しても存在します。1991年にクウェート解放のための戦争をアメリカ人が圧倒的に支持した反面、中東に関するジャーナルは、軍の行使を拒絶した論文を圧倒的に発表したのでした。その提出は頻繁に、イラン・イスラーム共和国やシリアのバース体制や中東の他の圧政のような敵対的な役者を、温和な光の下で表現します。対照的にそれらは、トルコやエジプトやクウェートの政府―イスラエルは言うまでもなく―のような友人の欠陥を強調し、しばしば誇張します。それらはイスラーム原理主義や(クルディスタン労働者党のような)テロ組織や国家に支援されたテロがもたらす危難を軽視します。中東から出てくる高価な石油やガスの利益を論じています。
その反対に、本ジャーナルのスポンサーである中東フォーラムは、イスラエルやトルコその他の浮上する民主主義との強力な絆を支援します。テロを根絶し、定型および非定型の武器拡散を管理する強い手法を促します。当該地域中で人権のために働きます。石油の安定供給と低価格を求めます。そして、地域および国際論議の平和的な解決を促進します。
これらの理由で、現存する中東の専門機関誌は、大半のアメリカ人の知見や権益と眺望が一致する、今日の最も深刻な諸問題に充分に言及していないと、私共は信じています。彼らの努力は大きなギャップを残しており、私共はそれを満たすことを目指します。中東に関する定期刊行物から以前は除かれた知見のためのフォーラムを提供することで、このジャーナルの登場は、事実上の検閲を終わりにします。
もちろん、それはまだ多くの不一致の余地を残しますし、私共は続くページで活発な討論を楽しみにしております。拮抗する見解を探し出すことによって、論争の余地ある諸問題を巡る議論を駆り立てるよう意図します。そして、明らかにいたしましょう。上記に述べた第一諸原則に従う一方、『季刊中東』誌から、誰をも演繹的に排除しません。活発で論理的で充分に論じられたいかなる論説も、出版用に真剣な考慮を受け取るでしょう。
形式と提示に向かいますと、『季刊中東』誌を、学術誌でも大衆誌のどちらでもなく、この二つの世界の架け橋となる学術的な努力だと私共は見ております。論文記事は充分な参照を含み、複雑な議論から遠ざかりません。同時に、編者達は、専門家と同様に一般読者にも届くために、明晰で近づきやすい本文を提示するよう尽力します。調査探求への強い嗜好と意見声明を巡る直接の報告を持つ、特に新情報あるいは新解釈を持つ論文を称賛いたします。執筆者は、たとえ結論に同意しない人々でさえ、皆がその仕事を重要だと思うようなやり方で書くよう求められます。
要するに、主流のアメリカの見地から世界を眺望することによって、現在の関心事に取り組むことによって、政策提言を差し出すことによって、私共は『季刊中東』誌を、現在の出来事と政策のための重要な導きに関する主要な情報源にしようとしているのです。
結びとして、『季刊中東』誌がフィラデルフィアの事業であるという事実を、誇りを持って指摘いたします。当初の資金は、我が地元都市の個人と機関の両方から来ており、編集作業はここで行っています。我がフィラデルフィア基盤という象徴主義は、特に適切です。と言いますのも、アメリカの自由と民主主義の故郷が、労苦の多くから中東を解放することを事実上助けるだろうと期待するメッセージを持つからです。ささやかな方法で、『季刊中東』誌がその日を早めることを期待しております。